新着情報

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.6 リリース (2023/09/22)

Metasequoia 4 Ver4.8.6をリリースしました。

VRM対応

VRMファイルについて、出力への対応、入力の強化を行いました。入出力ともにVRM 1.0規格のメタ情報・MToonシェーダを扱うことができます。

glTF対応強化

モーフ情報の差分出力、メッシュ圧縮に対応し、出力ファイルサイズを小さくできるようになりました。また、glTFシェーダの拡張設定に異方性反射(Anisotropy)が追加されました。

 

上記以外の大きな変更点として、RenderMan連携機能が標準機能としては廃止となりました。外部プラグインとして引き続き提供されますが、今後のアップデートは予定しておりません。(RenderBridgeダウンロード)

その他、詳細な変更点についてはリリースノートをご参照ください。

お知らせ 旧バージョン(Ver3.1以前)からのバージョンアップ版の販売終了について (2023/05/31)

Metasequoia Ver1.0~3.1からMetasequoia 4 Standard/EXへのバージョンアップ版のライセンスの販売を終了させていただきました。販売開始からほぼ10年が経過しましたが、多くの方にバージョンアップいただきましたことにお礼申し上げます。

旧バージョンからMetasequoia 4 Standard/EXへの移行をご希望される方は、通常価格にて新規購入版をご注文ください。

販売終了はバージョンアップ版のみで、Metasequoia 4 StandardからEXへのアップグレード用ライセンスは引き続きお求めいただけます。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.5b リリース (2023/04/07)

Metasequoia 4 Ver4.8.5bをリリースしました。FBX出力でマルチUVが正しく出力されない不具合の修正の他、[移動]コマンドでの法線方向移動時にも3軸ハンドルが利用できるようになっています。

この他の詳細な変更点についてはリリースノートをご参照ください。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.5a リリース (2023/03/27)

Metasequoia 4 Ver4.8.5aをリリースしました。パストレーシングでのレンダリング時に異常終了することがある不具合を修正しています。

また、PLY入出力で面の色を取り扱えるようになっています。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.5 リリース (2023/03/22)

Metasequoia 4 Ver4.8.5をリリースしました。今回のリリースでの主な変更点は下記になります。

  • 最大4つの複数UVチャンネルのサポート(EXのみ)
  • 材質の領域分け機能(EXのみ)
  • 3軸トラックボール方式による視点の回転操作
  • ペイントパネル・UV編集時にglTFなどのシェーダ独自のマッピング画像の表示対応

この他の詳細な変更点についてはリリースノートをご参照ください。

なお、本バージョンではWindows 8.1への対応が終了となり、Windows 10以降が動作対象となります。Windows 8.1はMicrosoftからのサポートも既に終了しているため、Windows 10以降に移行してご利用いただくことをお奨めしますが、すぐに移行できない場合は最終対応版のVer4.8.4bのままご利用ください。

複数UVチャンネル

glTFシェーダではテクスチャ(模様)や法線をはじめ、遮蔽・発光・透過など多数のマッピングをサポートし、またPhongシェーダでも模様・透明・凸凹の3種があります。

従来は複数の種類のマッピング画像を使う場合、すべてのマッピングが同じUV座標を使用していました。Ve4.8.5ではオブジェクトごとに最大4つまでUVチャンネルを持つことができ、頂点ごとにチャンネル数分のUV座標を格納し、マッピングごとに使用するUVチャンネルを指定できるようになりました。

ファイル入出力については、独自形式(mqo/mqoz)以外には、glTF(glb)とFBXの2種類のファイル形式で複数UVチャンネルに対応しました。

なお、複数UVチャンネルはEX版のみの機能となります。Standard版では従来通りに1チャンネルしか扱えません。

材質の領域分け

材質を切り替えながらオブジェクトの一部分をドラッグするだけで、オブジェクトの折れ目や屈曲した個所を境界にして自動的に領域分けされた材質割り当てを行います。

特に3Dスキャンされたデータに対して、材質を割り当て直したり、領域分け後にさらに材質ごとに別のオブジェクトとして切り分ける用途などに有用です。

こちらもEX版のみの機能となります。

3軸トラックボール

比較的新しい3Dソフトウェアを中心に、視点回転の操作方法として、3軸のトラックボールのように上下・左右に加えて「ひねり」方向をマウス操作だけで可能にしたものが増えています。

Metasequoia 4では環境設定内で視点回転の操作方法として「ろくろ回転」「トラックボール」の2種類をサポートしていましたが、従来のトラックボールを「2軸トラックボール」に改名したうえで、新しく「3軸トラックボール」を追加しました。

画面の中央付近から右ボタンドラッグしたときは、従来のトラックボールと大差ない上下・左右方向の操作となりますが、画面端からぐるっと回転するような操作を行うと視線方向にひねったような回転となります。

シェーダ独自のマッピング画像の表示対応

Phongシェーダにない、遮蔽・発光・透過などglTFシェーダ特有のマッピング画像を。UV展開図の下絵やペイントパネル上で表示・編集できるようになりました。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.4b リリース (2022/12/23)

Metasequoia 4 Ver4.8.4bをリリースしました。

ビューの分割位置の保持、視点登録時に関する改良、glTF出力の不具合修正などを行っています。詳細はリリースノートをご参照ください。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.4a リリース (2022/11/23)

Metasequoia 4 Ver4.8.4aをリリースしました。

OpenGL(Windows)およびmacOS使用時にメモリを浪費してアプリケーションが異常終了する問題を修正しました。詳細はリリースノートをご参照ください。

リリース情報 Metasequoia 4 Ver4.8.4 リリース (2022/11/02)

Metasequoia 4 Ver4.8.4をリリースしました。主な変更点は

  • 選択コマンドの接続面に角度制限の設定を追加
  • 移動コマンドにハンドルの向き固定
  • glTFシェーダの拡張に「虹ムラ」が追加
  • 材質設定にパストレーシング用の「間接照明」の設定を追加

となります。その他、細かい改良や不具合修正も複数含まれます。詳細はリリースノートをご参照ください。

なお、本リリースからmacOS版は10.15 (Catalina)以降が動作対象となります。macOS 10.14 (Mojave)では動作しませんので、macOSをCatalina以降にアップデートしてご利用いただくか、またはVer4.8.3bのままご利用ください。

虹ムラについて

glTFの仕様に最近追加されたIridescene拡張に対応しました。CD/DVDの記録面やシャボン玉のように、光の反射が虹色に見える現象を再現します。

虹ムラ

虹ムラ例

虹ムラを使用する時は環境マップを適用してください。通常の平行光源のみの状態では変化がわかりづらいです。

間接照明について

材質設定で[間接照明]をオンにすると、周囲のオブジェクトを照らしますが、光源用オブジェクトそのものは視野内にあっても直接可視化されない状態を作り出します。物理的には正しくありませんが、光源そのものが見えると邪魔になるケースにおいて有効な作画方法となります。

左:間接照明オン 右:間接照明オフ(通常)

間接照明の設定はパストレーシング時にのみ反映されます。間接照明オンの左側の図ではライティングはされていますが、球状の光源自体は見えないのがわかります。

なお、間接照明をオンにすると、光源オブジェクト自体での自己遮蔽がなくなるためなのか、同じ光源強度でも全体が明るくなるようで、上の例では露光を調整しています。(この仕様については今後変更される可能性もあります)

お知らせ macOS Venturaへの対応について (2022/10/28)

先日AppleからリリースされたmacOS Ventura (13.0)について、Metasequoia 4の最新版Ver4.8.3bでの動作確認が完了しました。Ventura特有の問題は発見されませんでしたので、従前のmacOSのバージョンと同様にご利用いただけます。

なお、macOS Venturaへの対応に伴い、次回のアップデート(Ver4.8.4の予定)からmacOS Mojave (10.14)のサポートを終了させていただきます。まだMojaveをお使いの方は、早めにmacOS Catalina(10.15)以降へのアップデートをご検討ください。

新着情報 物理ベースレンダリング(6) 光沢・反射光・非照明 (2022/05/27)

複数回にわたって紹介してきたglTFにおける物理ベースレンダリングですが、今回で最後となります。残りの拡張設定「光沢」「反射光」「非照明」を取り上げます。

光沢 (Sheen)

光沢は特にサテンのような艶のある生地を表現するのに有用です。

光沢がどのように影響するか、球体にライトを当てるとわかりやすいです。

左:光沢なし、右:光沢あり

上図の左右を比べると光沢の有無の違いは一目瞭然ですが、詳しく観察すると、光沢ありの場合はライトからの入射角が浅くなる箇所がリング状に明るくなっています。中心付近の反射光が入射角の深い箇所に影響するのと逆の関係であることがわかります。

光沢用のパラメータは「光沢係数」「光沢粗さ」の2つです。係数は光沢の強さを、粗さは光の反射をどれだけぼかすかを調整します。

左:光沢粗さ0.6、右:光沢粗さ0.2

なお、光沢の表示に関して不具合があったため、Ver4.8.3bで修正しています。それ以前のバージョンの方は必ずアップデートしてご利用ください。

反射光 (Specular)

反射光(スペキュラー)はPhongシェーダのものと同様です。glTFシェーダでは金属感・粗さで光源に対するハイライトがどのように写るか調整しますが、Phongに比べて直接的に調整しにくいと感じることがあります。

そこで拡張設定として「反射光」が追加され、反射光の調整用に「反射係数」と「反射色」の2つのパラメータが用意されています。

左:反射色を赤、真ん中:反射光の拡張設定オフ、右:反射係数0.3

元の状態(真ん中)に対して、色と係数を調整したものがそれぞれ左と右の状態です。反射光の色と強さを直接指定して質感を調整することができます。

非照明 (Unlit)

こちらは物理ベースレンダリング用のものではありませんが、glTFシェーダの拡張設定に用意されているので、ついでに紹介します。

従来からConstantシェーダがありましたが、それと同じ役割を持ちます。ライティングによる計算を一切行わず、単色でそのまま表示するものです。

左:通常のglTFシェーダ、右:非照明

敢えてライティングしたくないオブジェクトに対して指定してください。

最後に

glTFにおける物理ベースレンダリングを全6回で紹介してきました。各拡張設定とそのパラメータをざっと説明しましたが、サンプルもそれほど多くは用意できなかったので、この解説だけではまだそれほどわからないという方もいらっしゃるかもしれません。まずは実際にMetasequoia 4で操作して、パラメータを色々変えながら試してみてください。

glTFとその新しい拡張設定に対応したアプリなら、アプリ間で(ほぼ)同じ見た目を維持しながらデータを運搬することもできます。今後より多くのアプリ・サービスでglTFが利用され、glTFのデータも増えていくことと思いますが、その一助になれば幸いです。